コラムCOLUMUN
2025.06.20
米沢へ洛中洛外図屏風を見に行ってきました。
梅雨はもう終わったのかと思うほど暑い日が続いています。
さて、今回は今年の4月に行った米沢旅行について綴りたいと思います。
旅の目的は京都の街並みが描かれている「洛中洛外図屏風」です。
ご存じの通り、室町時代から江戸時代にかけて沢山描かれている洛中洛外図ですが、今回は狩野永徳の作品で、織田信長から上杉謙信に贈られたと言われる、いわゆる「上杉本」の原本展示があるとのことで米沢まで行ってきました。

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家族はそれぞれ仕事と学校がありましたので、気楽な一人旅です。
東京から山形新幹線に乗り換え2時間ちょっとで米沢駅に到着です。

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早速バスで、米沢市上杉博物館へ。
平日のためか入館者も少なく、解説の方の説明をゆっくり伺うことができました。
雲の間から俯瞰しているように描かれた室町時代の京の街並みの中から、御所や雪の金閣寺、北野天満宮、清水寺など今も残る建物などを見つけるのも面白いのですが、なんと言っても庶民の生き生きとした生活が描かれているところがとても興味深かったです。祇園祭の様子、餅つきや門松の用意などのお正月の準備の風景、夏の川遊び、お風呂屋さん、烏帽子のお店、屋根の修理の様子など貴族から庶民まで約2500人が描かれているそうです。描かれている人物は2センチくらい大きさなのですが、当時の着物の柄まで緻密に描かれていました。完成までにどのくらいの細やかで膨大な作業がなされたのかと気が遠くなるような気持ちになりました。
洛中洛外図はその作成された時代や発注した人物の意図により、描かれている神社仏閣や風俗、人々の様子も色々と違うようで、機会があればほかの洛中洛外図も見てみたいなと思いました。
また、2027年4月には京都国立博物館で「大狩野派」特別展が催されるみたいです。もしかしたら「上杉本」も来るかもしれません。再会を楽しみにしています。
そして、目的を達成した後は、もちろん温泉と米沢牛を満喫し、ついでに化粧品CMの撮影にも使われた酒蔵を見学したりして、大満足の一人旅になりました。
リフレッシュできたのでまた仕事を頑張りたいと思います。

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著者情報
京都駅前事務所事務局